令和6年度 みどり坂防災キャンプ
9月7-8日にみどり坂防災キャンプ(みどり坂町内会自主防災会・みどり坂地区社会福祉協議会等)を開催しました。災害に関する講義、タンカー作り、カッパ作り、消火器訓練や、炊飯、テントでの宿泊など、被災時の対応について学習しました。
なっちゃんのランドセルについて
みどり坂地区社協は、防災キャンプの一環として、紙芝居「なっちゃんのランドセル」の上演を担当しました。紙芝居「なっちゃんのランドセル」は、安佐南区の子育て・サークル応援グループMaMaぽっけさんが、2014年の「広島市8.20土砂災害」の経験をもとに作成されたものです。話の原案は、この災害で2人のお子さんを亡くされたお母さんが書かれたものを基に、3人のお母さんがイラストを描かれたそうです。多くの方々の協力を得ながら、災害の教訓をどのように伝えたらいいのかを長い時間をかけて話し合って作られたそうです。
参加者の感想
今回の防災キャンプに参加したのは、小学生4-6年生の40名です。まず、「8.20土砂災害」と紙芝居が作成された経緯を説明しました。
紙芝居上演後、参加した小学生に感想やコメントを聞きました。この地域では、土砂災害のような大きな災害を経験したことがない分、最初は、少しピンとこなかった部分もあったようです。例えば、「そんなに大切なランドセルなら、どうして持って逃げなかったのか」というような意見もありました。
しかし、様々な感想を聞くうちに、徐々に、祖父母が避難することを躊躇した理由の一つに、ペットの存在があったこと等、避難時の困難さにも気づくことができました。「自分の祖父母が住んでいる所は、裏手が山なので、早く非難することの大切さを帰ったら伝える」という意見もあり、災害をより身近なものとしてとらえる効果があったようです。
やさしいトーンの絵柄、なっちゃんの祖父母への働きかけ等、被災された方々が作られたものだからこそ、その思いが小学生たちによく伝わりました。